過去を観る装置を使って､テロリストの行方を追跡するサスペンス映画｡

タイムトラベル物で､現在と過去が同時進行しながら､犯人を追跡していく展開は『オーロラの彼方へ』に通じるものがあり､最後まで犯人とのスリリングな攻防戦が楽しめる｡一度､現在で犯人を逮捕し､捜査が打ち切られた後､今度は過去に乗り込んで､死んでしまった彼女を救おうとするもう一段の展開が待っている構成はなかなか盛り上がる｡

過去を変えようとしているのに実際には前半の状況と全く変わっていないことに主人公が気づく伏線の張り方も見事｡

最後は同じ時間軸に二人の同じ人間を存在させない時空の動きが存在するところなど､タイムパラドックスもよく考えられている｡