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[コメント] ツォツィ(2005/英=南アフリカ)

ツォツイ』、この映画は『性善説』をわかりやすい手法で体現している。それだけの話だ。だが、素晴らしい。。。子を抱く母の姿は美しく、子の笑顔は観る者を幸せにする。BGMと画が合っていないシーンが何ヶ所かあったけど、気にするほどではない。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







生まれながらの負け組み。

南アに生まれた彼には、生きていく術がソレしかなかった。

だから犯罪に手を染めた。

つるんだ仲間は幼なじみとよそ者と乱暴者。

乱暴者は人を平気で殺す。ツォツイはそれを止めはしない。

よそ者が嘔吐しながらツォツィに言う。

「お前には品位がない」と。

なぜ、彼に言うのかわからない。

品位がないのは千枚通しで人を殺すアイツだ。乱暴なアイツ。

ツォツィがよそ者に対して切れた理由は、「お前は捨て犬か!」の一言だ。

仲間割れした彼は単独で車輌強盗を行う。

後部シートのチャイルドシートに赤ん坊が乗せられたままの車を盗む。

彼と赤ん坊の出会いが、彼の心を溶かしていく。ツォツィが本当に悪い男なら、

うるさく泣き叫ぶ赤子をこそ真っ先に殺すだろう。

そこから先の彼の行動は、ツォツィではなく、ディビッドとしての彼の行動は全て性善説に則っている。

それだけの話だ。だが、素晴らしい。。。子を抱く母の姿は美しく、子の笑顔は観る者を幸せにする。それだけの話だ。

(評価:★5)

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