[コメント] 死霊の盆踊り(1965/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
多分『エド・ウッド』のお陰で1980年代に何故か一時期日本で話題になった作品。当時一度友人の部屋で多人数で飲み交わしながら観始めたのだが、私は途中退出したため、全部を観る事が出来なかった。話のネタにも一度全部通して観てみたいものだと想い続けていたが、ようやくそれが叶った。これをしっかり眠らずに全部観きる事が出来た私は、映画好きとして一皮剥ける事が出来た。と自信を持って宣言出来る。ある意味とても貴重な映画だ。
内容を言えば、さすがエド=ウッド脚本作品。これ程どうしようもない作品が出来上がるとは。呆れを完全に超えて感心さえ出来る。
ほとんどの人間から“最低映画”と言われる実力は半端ではなく、これを全部眠らずに観るためには相当の精神力を必要とする。
アラなど探す必要もなく、アラしかない作品なのだが、一応(何故お姉ちゃん達がみんな半裸になるのかと言う根本的な突っ込みはなしにせよ)。
最初の二人の乗ってる車。昼間に走ってるとしか見えないのに、車の中だけ夜。
主役?二人の台詞が完全に棒読み。
狼男とミイラ男が出てくるのだが、遊園地の着ぐるみの方がまだリアリティがある。特に狼男が顔を仰け反らせると人間の喉が見える。
鞭打ちのシーンがあるけど、どう見てもあれは撫でてるだけ。しかも打たれてるお姉ちゃんが痛そうに見えない。
…こんなのは枝葉末節に過ぎない。むしろこの映画で大切なのは精神を完全に持って行かれ、精神的責め苦にどれ程耐えられるか。と言う点にあるのだろう。まさに無間地獄。一人でこれを観ていると、時間の感覚さえ失いかける。
どうでも良いが、これを借りたレンタルビデオ店のパッケージには「金粉ショー」というシールが貼ってあったのだが…内容を知らず、これに惹かれて借りた不幸な奴は果たしているんだろうか?
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