[コメント] モーテル(2007/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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息子を事故で失い、離婚を決めていた夫婦に突如として襲い掛かる不幸。犯人達にしてみれば一種のゲームなんだろうが、作品はそういった奇抜なゲームに焦点を絞ることなく、ひたすら理不尽に追いかけられる夫婦にスポットライトを当てる。最近は殺人をゲームに仕立て上げる作品が数多いが、これは本当に古典的なテーマを扱っていると思う。ここまでくると犯人は単なる裏方にすぎず、あの不気味な主犯格のオーナーですら脇役に過ぎない。肝心なのは、犯人が完璧な殺人者ではない点だ。これまで多くの犯行を積み重ねてきたことは容易に想像できるものの、いざ気転の利く相手(夫婦)を相手にして、あの展開。犯人にある人間味・プロになりきれない素人臭さが見え隠れするのもどこか現実的で良い。
終わってみれば、恐怖を共にした夫婦には再び深い絆が生まれていた。こういう現象、何て言うんだっけなぁと思いつつ作品はおしまい。あくまでも小品であるが、良作だと思う。
ルーク・ウィルソンがまさかの主役?と疑問を抱きながら(なーぜか彼が好きな私にも?マークが)鑑賞していたが、案の定の展開に笑いをこらえつつ絶句。「やっぱりお前はそういう立ち位置なのか!」と(笑)。でも絶命していなくて内心ではかなりホッとしたというか。しかしまぁ、ルーク・ウィルソンが格好良く撮られていた作品としては上位にランクインするだろうな。ケイト・ベッキンセイルの“絶望”の演技も見もので、なぜか色っぽいんです。最後の最後まで。
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