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[コメント] ドルフィンブルー フジ、もういちど宙〈そら〉へ(2007/日)

動物好きの心を嫌らしい位に揺さぶることが出来る題材であるが、涙すらこぼれない。実際のフジの姿は感動を呼ぶが、全てが中途半端に終わってしまい映画的盛り上がりに欠けてしまった作品。
牛乳瓶

**ネタバレ注意**
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実際のフジが出演しており、その姿は感動を呼ぶが、全てが中途半端に終わってしまった残念な一作。ドキュメンタリーとしての内容が充実していないし、スタッフのフジに対する思い入れやその苦労。そういったものが無いので、映画的盛り上がりに欠けている。

松山ケンイチが目当てで本作を鑑賞する。フジの尾びれが侵食され、人口尾びれをつけて見事泳げるようになるまでの過程を描いているのだが、その周囲の人々の余計なエピソードも多く、空回り。私としては、登場人物がいかにフジを思い、フジのために懸命になって努力するか。そしてそれに対して如何にしてフジが応え、フジが泳げるようになるか。その過程を見たかったのだが、途中途中の過程はダイジェスト的にポンポン出てくるものの、全てがうまく交じり合っておらず、見ていて心地よくないし、全体が煩雑で中途半端な印象は否めない。もう少し、ドキュメンタリー要素も多くてもいいと思うし、余計なエピソードを省略して、フジとスタッフの交流をもう少し多くして欲しかった。

松山ケンイチは好印象で、こういった役もこなせるんですね。ただ、それよりも奮闘していたのが実際のフジ。その姿には誰もが心を開き、懸命にフジを応援するでしょう。たくさんの人に愛されているフジではあるが、どうやらこの映画はたくさんの人に愛される映画ではなさそうです。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ダリア[*]

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