[コメント] ぜんぶ、フィデルのせい(2006/伊=仏)
映画の中身云々よりも、とにかく子役のニナ・ケルヴェル・ベイがとてつもなく魅力的。この子だけでも見る価値のある映画だ。これほど、寛容の心を持って生意気だなあ、かわいいなあと思わせる娘はいない。その意味で完璧でさえある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画の方は、70年代はじめのウーマンリブやらパリのカルチエ・ラタンや、チリのアジェンデ政権、キューバ革命についてやスペインの独裁政権などなどについて、一定の知識がないと、それらが映画の背景にもなっているし、両親たちが何をやっているのかさっぱりわからないという面はある。
ただ、この映画はそういうことを正面から描くというよりも、それがなんなのかよくわからない、当時の子どもの目から見たものとして描いているのだから、案外、それらについての知識は、あってもなくてもどうでもよいのだ。
映画の構造としてはそうなんだけど、ところが実は最後の方になってくると、生まれてくる娘の変化をそれらの、背景の影響の下でとらえる様になってくるからか、いきなりカトリックの学校を転校してもいい、と言い出す娘の心情がなんとも突飛な感じがする。
そういう欠点はいささか気にはなるが、しかし、見ている最中は、それこそ完璧な魅力を見せるニナ・ケルヴェル・ベイの存在は、そんなものを覆い隠してしまっているから、十分楽しめる。
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