[コメント] バンテージ・ポイント(2008/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
何度も繰り返される12:00からの23分間。
次第に明らかになる仕掛けと黒幕。以下「羅生門」風に紡がれる物語の概要。
レックス・ブルックスを中心とするテレビ局スタッフの視点では、大統領の暗殺が提示される。
シークレット・サービス、トーマス・バーンズの視点では、テレビ局のカメラが映し出していた決定的な誰かを発見したところまでが提示される。
地元刑事、エンリケの視点ではベロニカがなにかをひな壇の下に放り投げ、直後に爆発、大統領のシークレットサービスに終われ彼らを振り切った後に誰かが運転する救急車の前に立ちふさがるまでが提示される。
旅行者、ハワード・ルイスの視点では、現地の親子との出会い、爆発、女の子の救出、逃げるエンリケ、轢かれそうになる女の子までが提示される。
米大統領、ヘンリー・アシュトンの視点では、大統領は替え玉で本物はホテルに避難、だが犯人らはそこまでも折り込み済みでホテルの一室まで暗殺者が乗り込んでくる場面までが提示される。
ハビエルを中心としたテロリスト側の視点・事件の顛末として、指示は全てスワレスが出しており、揺れるカーテンも狙撃も爆発も全て遠隔で彼が行っていた。
協力者にはバーンズの同僚・テイラー(バーンズは変装を終えて嘘の報告をしてきた彼を目撃していた。)、スペイン人女性・ベロニカ、弟を人質に取られたハビエルらがいた。
早く弟を解放してほしいハビエルにテロリストの一味と勘違いされたエンリケはここで殺される(ハワード・ルイスは陸橋からこの一連の流れを見ていた)。
ハビエルはベロニカに撃たれ、他のテロリストは女の子を避けようとして救急車ごと横転・橋脚に激突・死亡。ひとりはバーンズに射殺される。
スワレスが率いる「聖戦旅団」の結成経緯やこの暗殺に関わったメンバー間の関係性・暗殺にいたった動機などは明確にされずに終わるのでモヤる。
結果、大統領は無事、ハワード・ルイスは留守電を聞いた家族から携帯に電話があり復縁の兆しが見られるというハッピーエンド風で幕が下りる。
モヤる。
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