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[コメント] 田園に死す(1974/日)

八千草薫さんをこのように演出できるのは寺山修司先生しかいない。陸奥の文学が伝わる作品ですね。すごい!
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画の前後にグリーナウェイの『コックと泥棒、その妻と愛人』を立て続けに見たわけです。

いずれもアートの世界で、フェリーニが構築した純文学的なアートですが、私は圧倒的にこちらの作品を評価します。

かつては寺山修司監督の作品というとエロでグロで、色合いの濃い作品を印象として持っていましたが、長い年月を超えて今作品に触れてもまったく色あせしていない美しい映画だったと思います。

文学を映像にするというのはある意味不可能なことなんです。

文字に書かれたことを映像にすることほど不毛な行為はありません。

それを寺山修司はまったく躊躇することなく、しかも恥じらいもなく、圧倒的なイマジネーションで映像化してしまいました。

すごい才能を今も感じることができますね。

2010/06/10 自宅

(評価:★5)

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