[コメント] 光州5・18(2007/韓国)
民主化運動を軍事独裁政権が暴力的に弾圧した事件、という程度の認識だったが、数百名の死者をだした軍事鎮圧とはどういうものだったのか、権力がふるう暴力とは、ここまで醜悪で凶暴なのか、その凄惨さにうちのめされる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
特に前半のデモ隊への襲撃から、無差別発砲のシーンは目を背けたくなるような恐怖があった。あまりに日常からかけ離れた野蛮な暴力の侵入に怒りを覚え、製作者の断固とした告発の意図がみえる。
後半の県庁へのろう城と最終盤の特殊部隊によるせん滅戦は、前半と比べれば、映画的な脚色が感じられるが、それだけにこまかい演出が暴圧に倒れた人々の無念さがひしひしと伝わる。
教え子をかばい、その口をふさいでやり過ごそうとする教師の姿は、一瞬の出来事だけにかえって心に残る。
現時点において、30年前をふりかえってみれば、「暗い時代」ということなのだろうが、それが一体どういうものだったのか、後世に伝えるべきだという意志を感じさせた。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。