[コメント] Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼(2007/米)
よく出来てるんだけどなぁ、欲張りすぎだ。でもテーマは理解できる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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一言で言ってしまえばリアリティーが感じられなかった。娘が殺人犯しちゃったり、偶然逃亡犯見かけたり。こんなのアリかよって思うことしばしば。キャリアは浅くない監督のようだけど、なんでだろう、若輩もののごとくに青臭い。伏線張ってうまく回収できてるから話としては良くできているんだけど…。
さて本題の癖としての殺人ということについて。ロリコンが居たりゲイが居たり、あとは何だろう、何でもよいけどゴキブリ飼っている人が居たりする現実がある以上、殺人を癖とする人がいてもおかしくはないだろう。また遺伝するという仮定があったけれども、それも必ずしもトンデモではなく、現に犯罪経験をもつ人の遺伝的傾向は一部では認められている。完全に遺伝ということもないとはおもうが、いずれにせよコントロール不可能な環境因子が人を育てる中でナチュラルに殺人狂が生まれたとしてもおかしくはない。また、いくら頭脳明晰であっても家族想いでさえあっても、とんでもない癖は癖として存在するということ。そういうものはいつの間にかできているものであって、避けようと思ってもさけられない。故に処方箋はないということ。
そう思うと、そういう人間の胸のうちに隠され虐げられているヘドロみたいなものは決して無くならない、どうにもならないのではないかという作中の諦念めいたものは案外ずしりと重く響くものではないか。
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