端的に言えば、『28日後・・・』や『28週後・・・』のPOV映画。世界をアパートの内部に集約したため、全般的にびっくり箱型のホラー映画になっているのだが、よく出来ていると思う。最初に発病した老婆の感染経路や、結局このテープをどう回収したかが収集されていないように思うが、それはたいした問題ではない。時間も77分とかなり短いが、適度である。手を変え品を変え存分に楽しませてもらった。

さて、どうしても今となっては『クローバーフィールド』と比較する事になってしまうのだが、制作年度はこちらが先。しかも、プロのカメラマンが撮っているという設定（現実にもそうなのだが）になっているため、ブレや画像の荒さは比較的治まっていて、こちらの方が見やすくなっている。

神の視点で観られないホラーは怖い。当たり前だが、身に沁みた時間であった。

(2008.06.14 TOHOシネマズららぽーと横浜)