[コメント] 百万円と苦虫女(2008/日)
鈴子が一人になったとき、例えばスーパーの袋をさげてポツリとたたずむとき、海辺で眩しげに彼方を見据えたとき、部屋でごろりと横になったときにみせる蒼井優の肢体のなんと伸びやかなこと。何も悩むことなどない。別に世間と正面から向き合う必要などない。
他人の心地よさのために、自らの心地よさを犠牲にすることなどもうとう必要ない。願わくば、鈴子には正々堂々と苦虫女であり続けて欲しい。
『人のセックスを笑うな』の時にも感じたが、蒼井優の身のこなし、女優としての身体性の高さには目を見張るものがある。現在の邦画界では図抜けた存在であろう。そしてまた、それを引き出したのが井口奈己に続きタナダユキという女性監督だということも偶然ではないだろう。
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