[コメント] ウィンダミア夫人の扇(1925/米)
非の打ち所がないのが唯一の非か。一点の濁りも澱みもなく完璧に流れる。とは云え、思わず目を惹くカットも。二人の歩行者の間隔が詰まっていくところでワイプ的に画面をマスクするカットや、メイ・マカヴォイが取り落とした扇の、その落下のさまをカット割りで見せるところなど。
落下物のカッティング・イン・アクションということで私がまず思い出すのは小津の『非常線の女』です。小津が『ウィンダミア夫人の扇』を意識したかどうかは分かりませんが(ルビッチ狂の小津のことですから、大いにありそうなことではありますが)、『非常線の女』の帽子落下のカッティング・イン・アクションのほうが正確かつ格好よいですね。
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