[コメント] サーカスの世界(1964/米)
題名が示すとおりのサーカス映画でありながら、冒頭から「西部劇」のハイライト集を披露。さらには「海洋パニック」で物語を大きく転がすという地味に大胆な作劇・演出がうれしい。ジョン・ウェインとクラウディア・カルディナーレはともに絶頂時の七割ほどの魅力を発揮していて、じゅうぶん満足。
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映画を見終った人むけのレビューです。
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きちんと「テント」に固執したサーカス映画として、クリント・イーストウッド『ブロンコ・ビリー』を導いたとする見方もあながち不当なものではないだろう。新しいテントがやってくる一本道のショット、テント火災のスペクタクルなショット群。物語の展開はもちろん画面的な見所の創出にもテントの入手/喪失というトピックが大きく関わっている。ウェイン、カルディナーレ、リタ・ヘイワースの悲劇はいいかげんにしか構築されておらず不満だが、夜空の下で行われるラストのサーカスの祝祭感はそれを補うに足る。ヘイワースの回転を会場中でカウントするシーンのなんとハッピーなことか。
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