[コメント] 私は告白する(1953/米)
オープニングから無人のカットが延々と続く(唯一画面に映る人物が通行人エキストラのヒッチコック自身!)粋な導入。
欧米の映画に数多登場するキリスト教の告解だが、この映画ではストーリーテリングの中心要素として役割を担っている点が特徴的。
全体にセリフによる説明と回想が多いのはややダルいし、登場人物の行動原理も支離滅裂といえばその通りなのだが、計算され尽くした画面構成の連続でサスペンスが継続する。使用人ケラーの振る舞いの気味悪さと、その妻の善良なる小心さの演出が終始不穏な空気を描出する。モンゴメリー・クリフトの強情なまでの潔癖さが揺さぶられる様が妙味。
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