コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] レッドクリフ PartI(2008/中国=香港=日=韓国=台湾)

迫力の映像と「三国志の映画化」という大望成就の悦びはあるが、結局この作品の10分の1の予算で作れる映画の10倍の映画になっていたかと言えば、2倍程度にしかなっていないだろう。☆3.7点
死ぬまでシネマ

「三国志の映画化」など絶対的に尺が足りないのだから、中途半端になる事は判っている。乱世の奸勇を迎え撃つ、最大の見せ場「赤壁」のみに的を絞ったのは賢明である。

トニー=レオンの周瑜、金城 武の諸葛亮孔明は思わず膝を打つ、俺の中では現時点でのまさにベストキャスト。2人の配役自体は良かったが、しかしトニーは周瑜の人物表現を深め切れず、金城は自らの枠を超えて「孔明に化ける」事が出来なかった(どうも金城は自分の可能性になかなか実際が追いつけていない)。俳優2人が役を果たし切れなかったのか、それとも或いは、監督がジョン=ウーだからこの2人が周瑜・孔明を演じる旨味が発揮し切れていなかった、のか…。(それにしても俺としては周瑜がチョウ=ユンファでなくて良かったとホッとしているのだ。 無論ユンファであれば、ウー監督ファンが喜ぶ、本来の=無骨な『ウー版 ザ・赤壁』が出来ていたのだろうが。)

2人に較べ三国の王は今ひとつだったが甘崎庵さんのreviewにて、ここはウー監督の意図に納得。孫権のチャン=チェンは佳いか。

音楽が余りにNHK大河ドラマ的なので驚いたら岩代太郎だった。

ごうさんのおっしゃるように宣伝途中から「part I」と言い出したのは頗る不愉快千万だ。『キルビル』『LOTR』での批判を忘れたのか。…ただ、「part I では<赤壁の戦い>自体はない」というのは赦そうではないか。この前段あっての後段なのだから。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。