まず、あんな穴だらけの計画で単身東独に乗り込もうってのも無謀なら、あっさり受け入れてしまう東独側も間抜け。なんかその時点で興がそがれてしまった感がある。まあ、それはヒッチ映画ではいつものことだから、と思って楽しめばいいんだけど…。

終盤、アメリカ亡命希望のポーランドおばさんが登場して郵便局員を探す場面や、偽装乗合バスでの逃避行場面、これでもかというくらい観客をじらしてストレスを与えるのもヒッチコックお得意の演出。だけど、この映画はクドすぎでちょっとやりすぎに思え、どっちかというと不快に感じてしまった。

ヒッチコック映画としては及第点だが、新味は特に無い、って感じ。