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[コメント] 引き裂かれたカーテン(1966/米)

本作の農家の場面はヒッチコックがあの手この手で撮ってきた殺人シーンの集大成ともいえる見事な出来。このシーンだけでも観る価値はある。その他美術館、数式勝負、バス、郵便局、劇場、船上の荷物までサスペンス描写てんこもり。ロバート・バークスは不在だが撮影も美しく、全く衰えを感じさせない面白さだ。
赤い戦車

しかし、ポール・ニューマンジュリー・アンドリュースが仲直りする場面は視点が統一されておらず、観客の集中を乱す。最初、それを遠くから見る東側の人間の視点で描かれていたはずなのだが、途中からカメラが一気に二人のバストショットへと近づいていく。ここはロングショットの視点のままでジュリー・アンドリュースの様子が変わっていき、最後にはポール・ニューマンに抱き付くさまをサイレント調に見せ、東側の人間に「さすが西側育ちだ、女の扱いも上手い・・・」などと感心させて終わった方がより可笑しみが増したと思う。

(評価:★4)

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