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[コメント] チェ 28歳の革命(2008/米=仏=スペイン)

この映画は「乾いた革命」に対する好評価と退屈に対する批判があるようだが(共に私は感じなかった)、これらも『39歳別れの手紙』の為の布石とも言える事が観れば解かるだろう。☆3.8点。
死ぬまでシネマ

モーターサイクルダイアリーズ』(‘04年)を観ておくとその延長線上に捉えられるので、心情的にも理解しやすいだろう…あ、汀玲司さんが既発。ガエル=ガルシア=ベルナルにも後のチェを描いた出演作がある筈(『チェ・ゲバラ&カストロ』(‘02年) )だが、そちらは未見です。

カストロとチェの微妙な距離感は参考にはなった。カストロを中心としなければ革命は成功しない。しかしカストロだって支えられなければ何時転がり落ちるか判らない。チェはカストロを裏切る事無く、支え続ける。これは友情という言葉では説明しきれない、大した精神力だよ。ここにも人間と組織の絶妙な(危うい)バランスが見える。

儚鏡さんは、ドーランを塗るかと聞かれ一度は断るもののやはり頼むとゲバラが言うシーンに、ある種の「迷い」が見て取れる、という。私は自らの強い主張に突き進むだけでなく、その場で受け入れられる事に心を砕くチェの人物を描いていると受け取っていたのだが。確かにあのシーンには僅かな弱さが現れていた。しかし弱さの無いものは独善に嵌るし他者に共感出来ない。

     ◆     ◆     ◆

チェが殺されなければ、映画はジョージ=クルーニーリーアム=ニーソンが演ってたかも知れないのにな… なんてのは妄想です。でもクリソツです。少年〜青年時代はフレディ=ロドリゲスで。

「ゲバラ日記」、この夏帰省したら、今度こそ読んでみるか。…

(評価:★3)

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