[コメント] 少年メリケンサック(2008/日)
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音楽をやった向井秀徳さんは、宮崎あおい初主演作「害虫」で主題歌をやった人であります。あいどんぬぉおおおおーーー!!と叫んだ。害虫における両氏に共通する印象は、パンクでしたおそらく。そんな彼らがパンクという題材で組むのだから感慨深いことだなあ、と思いながら本作を鑑賞しました。
「害虫」の時のパンクそれが初期衝動だとしたら、現在の宮崎あおいは、、パンク進化バージョンです。「篤姫」を選択し、やってのける若い女優ですからねえ。いわゆる初期衝動ではないしNo futureでもないけれど、社会的役割を果たしてやりたいことを叫び続ける生き様とエネルギーを持っているのです。向井秀徳もしかり。そういう位置づけの二人です。
パンクという言葉の持つ意味は、時代背景によって国によって変わっていくようですが、現代のパンクを私はこの生き様であると感じています。だって何をやっても食べていくことは出来るのだから、前のめりで叫び続けるエネルギーのことになってくるでしょう。驚くべきことに、私のその感覚、それは向井さん含む宮藤官九郎監督の周辺の人々を熱狂的に追っていく中で体験的に知ったことでした。年代的にピストルズのライヴは観ていませんからね。だから宮藤監督が、パンクが、、パンクがどうとか言っているならば興味があるわけで。
本作は、木村祐一が、俺らNo futureだしって、それで彼らのパンク、回復します。実際は、No futureの環境には無いんですけど、No futureという心境に自分たちを追い込むことで、回復している話に見えました。つまり、私が自分勝手に考えていた、意味も無く叫び続けることができるという感覚と違いました。びっくり。だからどうってことは無いけれども。
☆2つじゃーと思ったのはですね、私は向井さん好きで、最近のライヴも観に行っているのですが、本当に過剰に叫び続けているのです。とにかく凄いエネルギーを感じます。それはCDアルバムになっても同じ。このパンク領域にある人を音楽に起用して、メジャー配給に乗せて、おそらく力半分しか出させていない。テレビに出すなら劇中の少年メリケンサック並にちゃんとやれ。やってください。
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