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[コメント] コーカサスの虜(1996/露=カザフスタン)

 これが翻案できるということは、今でもこんなことをやっているということ。この想いは伝わっていないのか?
にくじゃが

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 老人は銃を降ろした、ロシア兵は爆撃に行く。戦争はひとりじゃなくて、相手がいて成り立つと言うことが痛い。自分だけでは解決できない。相手にその想いが伝わらないといけない。

 想いが伝わること、普通は言葉を使う。でもそれだけでは足りない。できたらもっと楽ちんだっつーの。でも言葉が少なくたって、全然なくたって、伝わる想いはある。

 母に送った手紙の想いは通じた。見張りの男と少女とも心が通じた。老人からワーニャにだってちゃんと伝わった。想いは行為で証明される。これは独りよがりなんかじゃない。まあ、見張りの男との信頼関係はサーシャが壊しちゃったけどさ。

 無言の約束は簡単に壊されてしまう。無言のうちに、相手を信頼するなんて、所詮理想でばかばかしいことなの?でも、言葉にするだけで信頼関係は築けるの?きれいな風景なんて何にもしゃべったりしないけど、充分きれいじゃないの。言葉にしなくたって、充分伝わる想いがあるさ。無言のうちに村人達から二人が得たものと伝わったもの、これは理想だ。すごいことだ。大事なことだ。忘れんなよ、ワーニャ。忘れんな。おまえからその思いは他の人にも伝わるかもしれないんだから。

(評価:★4)

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