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[コメント] バーン・アフター・リーディング(2008/米=英=仏)

レビューする中身がない、と高評価するのが正解・・・と書くだけのつもりだったにも関わらず、やっぱりダラダラ書いちゃった。
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







スレたオトナによる、スレたオトナのためのお座敷遊び。題名通りに「何も残らない」ことを意図したコーエンの悪意とイタズラ。動機も結果も何もかもが恐るべき下らなさ。「営み」への嘲笑の一つの到達点。

ブラッド・ピットはやはり二枚目よりもこういったハズされ方に嬉々として応じますよね。非常によいと思います。『トロピック・サンダー』の「あの人」と同様の生命感があります。ご本人はたいへん満足していらっしゃることでしょう。お亡くなりあそばされてからの存在感増幅をはかる脚色はやはり、なかなかどうしてたいへんにハイレベルなのでした。ブラピの出番が少ない、雑魚に使うなって絶望された方、この役もんのすごくおいしいですよ。他にもちょこちょことイヤらしい巧さを挟む。衛星のハイテクでのぞいたらこの下らなさ。オープニングが一番面白いのかもしれない。しかし初見ではわからないという悪意。意地悪。

それでも演出姿勢という点においては、テーマを無常的かつシリアスに屹立させる方が「キレる」ことを逆証明してしまったような気がする。無理した訳でもなかろうし志は買うけれども・・・まあコーエンの場合それでも★4をつけさせるところがまたイヤらしい。

私、iPOD中毒かもしれません・・・彼のこと笑えません。というか、ヒトってあらゆる点において「中毒的」であらざるを得ない生き物なんでしょう。私、音楽(聴くのと演るのと両方)と映画を断たれたらどうなるんでしょう、と考えると、やっぱりアホな行動に走って相応の報いを受けるんでしょうか、と考えます。「禁断症状」ってものすごく恐ろしいことなんです。だから、実際のところ、私はこの映画での「笑い」には顔が引きつったままでした。まあ面白いんですけども。

・・・とダラダラ書きましたが、本当は一言「レビューすることがない、と高評価するのが正解」とだけ書くつもりでした。どうしよ。ここまで書いちゃったしな・・・まあいいや。”Burn After Reading.”

・・・って私か管理者さんしか燃やせませんけどね(笑)

(評価:★4)

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