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[コメント] ブッシュ(2008/米)

ニクソンほど悪役のイメージがないブッシュ大統領の、僕らには分からない生の吐息が聞こえそうな一見の価値のあるリアルな映画です。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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前半の落ちこぼれ的な半生はアメリカ人ならいざ知らずあまりな内容なので日本人たる僕はかなり驚いてしまったが、プレディデントがこんなフツーの人であったことを暴く(アメリカでは周知のことなのかな?)事でほぼこの映画の目論見はほぼ完了しているのではないか、とも思った。

でも、この前まで現役だった世界のトップだった人の話だよね。アメリカって言う国はプライバシーにはこれほどおおらかなのか、とかなり驚く。

でも、だいたい聖人君主風の父ブッシュにしたって、それほど名だたる名君だったとの記憶は僕にはない。アメリカ史上初めての親子大統領という意味はやはり重いのだと思う。なんたって直接選挙なんだから、日本とはわけが違う。この映画のようにぼんくらでも大統領になれるのなら、そんな大統領を選んでしまった国民にこそ本当は問題があると思うのだ。

周りの側近そっくりさんはある意味お笑いものだが、これは内容が政治演説が多いがための観客へのサービスと受け取ったほうがいいのだろうか、、。

まあ、思ったより結構楽しめました。でも、この映画でオリバー・ストーン、何が言いたかったのだろう、、。賞味期限が切れない前大統領の裏話を世界に見せ付けることに何か映画的、商業的な何かを考えていたのだとしたら、厭な人間だし、、。

この映画自体は演出的にも手馴れていて安心できる出来であるし、むしろ僕は秀作『フロスト×ニクソン』を今年見ていなければそんなに比較することもなかったのでオリバー・ストーン、少々ついていない感もあります。

(評価:★3)

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