ハゲタカとは破産の危機があるが、再生の可能性がある会社を安く買い叩き、高く売って莫大な利益を得るヤツラだと思うのですが・・・今回その様子がまったく描かれていない。ドラマの１話～３話まではそれが見事に描かれていてファンになったのだけれども残念です。

物語の中で違和感を覚えるところが多々あり、「お前は人を殺した事があるか？」と利益を上げ、出世していく主人公が、過去の罪意識で葛藤をする様子を描いておきながら、１００年に一度の金融危機の引き金を引くわけで・・・実際この危機でウォール街だけでどれだけの人が自殺したと・・・次は「お前は大量虐殺をした事があるか？」になっちゃうのでは！？と思うわけで・・・。

あと、「売って売って売りまくれ！」と米アカマやスタンリーの株を売っているのだけれど、もし空売りだとすればインサイダーに抵触する気がしなくもなく・・・。

さらに派遣工の守山がアカマＧＴを運転するシーン。ワタシ思うにアカマＧＴのスペック（架空ではあるが）だと諸費用込みで４００万円じゃ買えないよ～多分。４００万円持って株価を見るシーンがあるけど、金融危機直前だから株で儲けるのは無理があり・・・。

あと、恋愛シーンのないコテコテの硬派がこのシリーズの大好きなところだけれども、サスペンス的要素もいらない。

てなてなワケで自分にとっては、ただただ残念な映画。唯一の救いは音楽がよかったことかな・・・。