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[コメント] ガマの油(2009/日)

何を言わんとしているのか理解できませんでした。
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ただ、映像のすばらしさは見事だったと思います。

カメラを回したのは『栗田豊通』さん。大島渚監督の『御法度』などを担当していて、海外での活躍も多い撮影監督ですね。

夢の中で亡くなった息子の背負われて歩く印象的なシーンなどは、彼の実力を示すすばらしい映像でした。

しかしながら内容はどうも私の印象としては感情移入しにくい内容です。

株のトレーダーの父(『役所広司』)と息子(『瑛太』)そして妻(『小林聡美』)が印象的に登場するガマの油売りのシーンとの連関が何を示すのかよくわからない。

頑固でダイナミックな印象の父親像ですが、実際は刑務所から出てきた少年や息子が付き合っていた少女の言いなりになって右往左往するというちんぷんかんぷんさで、それを観る側がどのように消化すべきかまったくわかりません。

黒沢清』監督の影響か抽象表現がかなり折り重なっていて、かといってその抽象表現に成就すべき実態と空想がまったく関連付けされていないがために、支離滅裂な印象だけが残りました。

ラストで少女が、携帯電話に出ていた人が恋人ではなくて、そのお父さんだった、というオチもイマイチですね。

宗教観の強い作品なんだと、なんとなく実感するんですけど、全体にちぐはぐな映画だったと思います。

2010/03/26 自宅

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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