[コメント] サンシャイン・クリーニング(2008/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
死体現場の清掃業を始める姉妹のコメディドラマ。
『ザ・クリーナー』と同じく、死体現場の清掃業という珍しい職種を扱っているのに、この作品も、その設定を上手く生かしきれてないのが残念。
ローズが清掃業を始める理由が、給料の良さや自分よりも生活面で成功している同級生の姿を目の当たりにし、刺激を受けたからという所はリアルなのだが、ローズがこの仕事に生きがいを感じているような描写をしている割に、ローズは初めて企業から頼まれた仕事を妹のノラに任せて、自分は同級生との集まりを優先させたり、その仕事での一度の失敗で、あっさり元の仕事に戻るなど、ややキャラの行動の一貫性に欠ける。
ノラにしても、仕事で担当した現場にあった遺品を遺族に渡そうと亡くなった女性の娘であるリンに接触し、次第に親密になるなのだが、結局、彼女に正体や目的を打ち明けたら、リンから別れを切り出され、あっさりドラマは終わり、今まで進展していたエピソードは一体なんだったのかという感じ。
せめて、死体現場の清掃だけでなく、残された遺族の心のケアなどをこなして行く内に、この仕事の取り柄を見つけて生きがいを感じる姿を丁寧に描いて欲しかったのだが、結局、この作品はたった一度の失敗で簡単に挫折してしまう姉妹の人生をシニカルに描いた映画だったんだなという印象。
ただ、せっかくタイトルが「サンシャイン・クリーニング」なのだから、もっと死体現場の清掃業をドラマに密接に絡めて欲しかったところ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。