[コメント] TAJOMARU(2009/日)
芥川龍之介・黒澤明というビッグネームを前にして、構成作りには喧々諤々の議論が交わされたであろう想像がつく。判り易く娯楽色をというコンセプトで押し切った方向性は大いなる挑戦として拍手したい。
新しい手法の芸術が登場する度にモナリザやモンローやアインシュタインの肖像画がモチーフとして用いられるように、黒澤明の作品ももはや歴史の一部になったのでしょう。 映画ファンの間では、黒澤映画に対して「踏み込んではならない」聖域のような感覚があるのだが、こうやって新しい試みで失敗を積み重ねていく事も良いのではないかって思うようになりました。
しかし「真実は藪の中・・」という最大の楽しさ・核心が随分と軽く扱われてしまい、ただの「普通の映画」に納まってしまいましたね。 もっともっと互いが疑心暗鬼でそれぞれの心が捻じ曲がるような、折れてしまうような演出も盛り込めたような気がしますよ。
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