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[コメント] アドレナリン:ハイ・ボルテージ(2009/米)

シューテムアップ』なアホを期待したが、けにろんさんのご指摘通り、これはむしろ『鉄男』であった。愚直な生存欲求とテキトーから繰り出されるとんちの数々。テーゼ上も「鉄男」と相似形とすれば、「鉄」「充電」というモチーフを通じて「都市との同化と克己」、人間機械論という面から見て意外と深い・・・なんてことはない。多分。あくまで目的はモラルの破壊と快楽=ロックポルノ。
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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カクカクした撮影(専門用語は知りません)はあの「コマ撮り」の偏執を、靴底スライドは「カカト・ロケット」をそのまま想起させますよね。オマージュを超えて、「変奏」であるようにすら感じます。性的モチーフの過剰な盛り込みも必然でしょう。「鉄男」・・・時に虚脱し、充電し。そして鉄となる。あのご苦労様な題名そのままではありませんか。あくまでアクション面での話ですが。

私の感覚では、コメディにするには時にアクションが陰惨すぎる上、ステイサムには二匙くらい愛嬌が足りません。モラルの破壊の映画とは理解しつつも、気持ちの誘導に困るシーンが相当数ありました。節度ある下品とは難しいな、と思わせられます。ゴアはともかく、随所のシュールなイメージには捨てがたいものがありました。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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