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[コメント] フローズン・リバー(2008/米)

この土地柄にしてこの物語ありというような、凍てついた感じがよく出てました。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 この寒々しい自然と、それに形作られた町の雰囲気というものをよく伝えているの感あり。スクリーンに映し出されるのは凍結した川面だけだですが、この氷の下には川がゆったりと流れているのかもしれない、と思わせるものがありました。ストーリーがどうこうと言うより、私にとってはこの雰囲気を味わうというのがこの映画のすべてでした。

 強いて言うなら、例えば主人公が、密入国の手伝いをしながらも、アメリカを攻撃するテロリストの類だけには手を貸さない、てなモラルを示すシーンがありました。残念ながら「へぇー、そういう人物だったんだ」としか思えない。これが、それまでの人物描写により、なるほどこの人物ならこういうモラルを持っていておかしくないと思えるか、そうかそういう人物として描かれていたのだと合点が行くようであれば、もう少しドラマが立体的に立ち上がってくるのにな、と思います。飛び出す絵本みたいな感じでさ。そんなだから、最後の決断だって、別にどっちでもあり得そうな、気分的なものにしか思えません。

 (こういう映画を見せられると)もっと暖かいところに引っ越せばいいのに、と思っちゃいますね。

75/100(10/09/19記)

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)緑雨[*]

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