[コメント] かいじゅうたちのいるところ(2009/米)
絵本はあれでいいのだ。絵本だから。映画にはディテールが必要だ。そしてそれ以外のものも。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
絵本では“かいじゅうならし”のまほう一発でマックスはかいじゅうたちの王様になる。映画じゃそんなわけにはいかない。マックスは嘘をつく。実に子供じみた嘘だ。キャロル以外の誰もがその嘘を知っている。
しかし、キャロルを思いやるから、皆、嘘を見て見ぬふりをする。優しい。しかしキャロルの凶暴さを恐れてもいる。もうこれだけで、かいじゅうたちのキャラクターが動き出す。
このようなディテールの積み重ねで、あんなに短い絵本が2時間の映画になったのはすごいと思うし、絵本の根幹を損ねてもいない。
しかし、ディテールの積み重ねだけでは、原作を超える事はないのだ。と思う。期待していたとおりのものが出てきたものの、それ以上の何かを見出すことは出来ずじまい。無念。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。