[コメント] ラブリーボーン(2010/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
途中は「スカイハイ」+「マーダーケース・ブック」(ディアゴスティーニ社刊)を読んでいる気分。70年代前後、アメリカで同様の連続殺人が多発していて、そういう事件をよく取り上げていたので(映画『コピーキャット』で模倣された5件の犯人は、すべて取り上げられていたほか、『モンスター』の殺人犯なんかも取り上げられていて、結構毎週楽しみに購入していた)、そういう犯人に天誅を下す映画なのかと思っていたら、スージーはひたすら無力だ。
そのスージーの世界は「現世と天国の中間」ということか?「中庸(中の国だね)」みたいで。そこの描写は『チャーリーとチョコレート工場』か、『奇蹟の輝き』(←物凄く美しいが、ひたすら退屈な映画だった)を見ていた気分。この映画を「3D」でみたら・・・やめとこう。
個人的な感想といえば、ちょっと物足りない。スーザン・サランドンと「みえる少女」と「彼氏」をもう少し効果的に使うことができたんじゃないか?
しかしトゥッチの怪演には毎回舌を巻く。おそらく一番最初に見たのは『真夏の夜の夢』で妖精パック。どうしても「=北島マヤ」のイメージだったのに、なんでこんなオッサンが半裸で・・・だったんです。それこそスージー役のシァーシャが演じてもよさそうなイメージ。
そのほか、ちょっとイヤミな男(『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』『ターミナル』など)や、おちゃめな中年(『Shall We Dance?』『プラダを着た悪魔』など)など、バイプレーヤの鑑だ。今回オスカーにこの役でノミネートされたのはちょっとうれしい。
クライマックスで、あの金庫が「ドスン!ドスン!」と運んでいるのを見て、「きっと何かが起きる!、あの女の子が気付くはず!」と思って見ていたら、肩透かしを食らった。そういうシーンを期待していたら、「スージーのやり残したこと」の為の身代わりにしかならなかったから・・・。
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