[コメント] マイレージ、マイライフ(2009/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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全米出張、マイレージ集めなんてカッコいいが、その本質は地元の二流会社の事務担当サラリーマンの私らとなんら変わるところはない。
リストラは誰彼なく降りかかるもので、私も2度経験した。主人公も社内のIT化により仕事がなくなるor減じる危機に直面する。彼の職業は皮肉な職業だ。彼のとまどった顔が見ものだ。
主人公の楽しみ、目標はマイレージ1000万マイルを集めることであったが、私の知人の場合は有名ラーメン店を制覇すること。つまらないと言ってしまえば、それで終わりだが、サラリーマンは誰でも繰り返しの単調な毎日の中で、何かしらこんな目標を持っているものだ。
女。主人公が遊び相手の家を探して訪ねるシーンは、この映画の中でハイライトだ。私も彼の場合も、その結末は言わぬが花だろう。拾い物があった―その前段になる妹の結婚式パーティーのバックに流れる歌「Help yourself」。しっとりとした佳い曲だった。
サラリーマン生活はリストラ等大きな変化をともなうものは、それほど起きるものではない。小さな変化があり、それが過ぎると、またいつもの繰り返しの単調な生活が続くのだ。
ラスト。主人公はまた繰り返しの毎日の中にいる。エアーポート。いつもは確認後 足早に通り過ぎるタイムボードの前で彼は立ち止り、キャリーバッグの手を放し、考える―。そしてプライドを取り戻した彼に、我々は職種の違いはあっても、同じサラリーマンとしてちょっぴり勇気をもらえるのだ。
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