[コメント] 渇き(2009/韓国)
主題が主題だけに濡れ場はああでなければいけないと思うし、巧い。☆4.3点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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普段のキム=オクビンがどれ程の魅力の持ち主なのか知らないが、この映画の彼女は完全に俺を虜にした。彼女の演技力はただ者ではないが、それによって生み出されたテジュという女性は、可憐であり少女的であり小悪魔的であり凡愚であり哀れなのだ。他の者には見えない「愛する者」のみが持ち得る視線を、チャヌク監督はオクビンに注いでいる。
この物語は徹頭徹尾愛の物語だ。愛の喜劇であり、愛の悲劇である。愛の変遷の物語が濃厚に語られる。結ばれると途端に横柄になるのは通常男だが、力関係が拮抗すると女性もまたそうなる、というのも悲しい(逆に男の方には"神父"という枷をはめる事で人格の変貌を抑え、女を強調する)。そこに養家による長年の虐待からの解放という要素も重層的に語られる。最後には無理心中。一旦破局したかのような関係を、最後の最後にテジュが受け入れた(受け入れるように監督がした)のを何と解釈すべきか。
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