[コメント] 馬上の二人(1961/米)
コマンチに拉致された子女救出を描いたジョン・フォード映画で『捜索者』よりもさらに陰惨なお話。それをフォードらしい大らかな筆致で綴るものだから、なんとも違和感のある西部劇になってしまっている。ただし違和感があってもフォードらしい細部の豊かさは魅力的だ。
冒頭だけ見てもフォード以外に成しえない映画の時間を感じることができる。ポーチで椅子に腰掛けた保安官ジェームズ・スチュワート。リチャード・ウィドマークは砂埃だらけで登場し、ずっと体をパンパンたたいている。酒好きの騎兵隊員アンディ・デバインのおかしさ。また、後半のウディ・ストロードやリンダ・クリスタル等コマンチ側のシーンの厳格な演出は矢張り見応えがある。酋長クアナ・パーカーを演じるヘンリー・ブランドン(『捜索者』でも酋長役)もいい。ウィドマークと恋仲になるシャーリー・ジョーンズは相変わらずチャーミングだが衣装も含めて一人だけ浮いており少々ミスキャスト。
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