[コメント] 武士道シックスティーン(2010/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
でも、まだ彼女はこの映画でも挑戦していました。ほとんど胡坐をかいて食事をしたり、男性言葉を荒げて使ったり、ほとんど女性らしさから遠ざかるような強制演技のように見えました。
まあ、僕の本源的な願望は捨て置いて、女の子二人の成長物語なんですが、原作の漫画だったらさわやかな青春もので通る気はしますが、映像化するとやはり映画のリアルというものが邪魔をして、これがどうも嘘っぽく思えます。
恐らく男言葉と女言葉との対照的な掛け合いみたいなものも魅力のはずなんですが、何か嘘っぽい。食べ放題のお菓子を食べるシーンとか、女の子の靴を揃いで買うシーンなんかも漫画じゃ愛らしいシーンなんでしょうが、どうも乗れない自分を感じます。
そのうちふと感じました。主役は成海璃子さんではなく、ひょっとしたら北乃きいさんじゃあないのだろうか、と。それともあの成海璃子さんが食われてるということなのではあるまいか、と心配もする。
それほど成海璃子さんの役は単調な役柄でした。彼女の心の奥に住むものが小さな女の子の時の想いだけなんて、なんて皮相的なんでしょうか。単純すぎますね。これじゃ北乃きいさんに食われるのも仕方がない。
ちょっと引き始めるとこの映画はすべて嘘っぽく感じられます。盛り上がるはずの巌流島も、カメラが遠く退いていきます。
というわけで、成海璃子さん、脚本をかなり選んでいるようです。ファンとしては応援しないといけないんですが、 『あしたの私のつくり方』辺りに戻ってもらいたいと思う邪心もあります。
古厩智之としては朴とつなイメージは相変わらずで好感が持てるが、原作の漫画っぽいイメージをもっとっ昇華させてもよかったのではないか、と思っている。『まぶだち』『ロボコン』の鮮烈な青春映像を今思い浮かべてしまうほど、彼は気に入っている監督です。
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