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[コメント] インセプション(2010/米)

物語られる"アクション" "夢" "人のつながり"が様々に織りなされ、最後は、"自分自身"を見つめ直す。良い映画にはやはり人間らしさが描かれていることが重要だと再認識した映画である。
Hobbit☆

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画を見て、冒頭からやられたと感じてしまった。無駄な説明なしにいきなり"虚無"の世界を間見せて、徐々に本質を証していく、最初の30分で釘付けにされてしまった。

冒頭がすぎると、この映画に描かれている、人間ドラマに次第に魅入られてしまい、すっかりアクション映画であることを忘れてしまった。それほどに前半の描き方がうまい。まぁ、見終わると前半だけでなく全ての描き方が良かったと思ったのですが・・・・

この映画には、様々な人間が登場する、"自分自身の欲のために他人を利用する者" "自分の妻の幻影に惑わされつつ家族を欲する者" "父親を嫌いつつも愛する者" "夫との時間が大切なあまり独占したい者" 等々である。そして、これらの者達をつなぎ合わせるキーワードとして『』が用いられ『アクション』というエッセンスが付け加えられている。以上の者どもを束ねるが故に複雑にならざるを得ないストーリーをテンポ良く進め楽しませてくれる監督クリストファー・ノーランに完璧に脱帽である。

久々に類を見ない秀作である事は間違いない。そして、この映画と対比される映画がは、やはり『マトリックス』であろう。私もどちらが勝っているなど書き込むつもりは無いが、どちらもアクションの核として『人間』が描かれている。この作品にも、泥臭い人間模様があるが、妻と子供達への愛、最後に安息の場所を欲する人間というものに、私自身を重ね合わせてしまう。私は、アクション映画であろうとも『人間』が描かれている映画がなければ他人は共感し優秀な作品と呼んでくれないと感じてしまう。

この『INCEPTION』という作品は、すばらしい作品であると思う。

(評価:★5)

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