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[コメント] 鬼火(1956/日)

中編ながら重量級。
ペンクロフ

ガス集金人・加東大介、貧困の人妻・津島恵子、その病身の夫・宮口精二。皆2年前の『七人の侍』とはまったく異なるイメージを演じており、本当にお見事。特に津島恵子の美しさには驚かされた。 貞淑な妻が貧困のために追い詰められる。追い詰めるガス集金人とてさして裕福ではない。しかしガス代の肩代わりごときで人妻を抱こうとする。国全体が貧困を脱しようとしていた頃、庶民の中にも貧しさの階層が強烈に存在する。道は土、家はバラック。時代の濃厚な空気にむせる。

(評価:★3)

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