[コメント] 悪人(2010/日)
別に「地方」を描いたという作品じゃないと思うけどね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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都心を舞台にしてこれやったらもっとエグくなるだけのことで。
タイトルがタイトルなので、観客は誰がそれなのかを追い続ける。こいつか?いやそうじゃない、こいつの方が。そんな行為はおそらく日常でも社会に偏在していて、それを助長しているのはマスコミだろう。この作品では詐欺まがいの「漢方薬業者」と同列に扱われている。一人を取り囲んで一気に攻め落とすアレ。警察や検察も同様だが。すでに死に体である対象をさらに徹底的に叩くのが彼らのやり方。(モロ諸岡演じるバス運転手のセリフは長崎弁だからこそ爽快感があったね。)
それを見て「自分はまだマシ」と思おうとする人が少なくないし、そのことに疑問を持たないから連中はいい気になって「叩きやすい」対象を探しまわっている。
ラストのカットからは「善人」と「悪人」の境界が曖昧ですよ、と言いたいのだと思えるが、この作品では誰もが悪人でもあるという印象が強い。だから逆に「善良」ということの意味を問いたくなる。
柄本さんは「やりたがる」人だからもっと普通に父性を感じられる人がよかったような。そして岡田将生はとても素直に「よく出来ました」ね。
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