[コメント] あにいもうと(1953/日)
こんな他愛もない題材をこんなにも劇的に魅せる事が出来るってのがまず驚き。現代ではこのような映画を撮るのは色んな意味で無理だと思うし、不可能だと思う。でもだからこそ昔の作品に魅了されるんだと思います。つまらなくくだらない毎日の中に、薄い光を感じるというか、とにかく美しい。もうみんな結構ぐだぐだなんだけど、とにかく美しいんです。末娘の凛とした美しさは説明不要だし、京マチ子のスレっぷりにも美しさがつきまとう。兄の泥臭い風体や妹を思う気持ちすら美しく見えてしまうんだから不思議。
そしてこの作品が『雨月物語』と同じ年に作られているというのも興味深い。つくづく森雅之は京マチ子に振り回される運命なんだなぁ。いや、面白い。
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08.07.22 記
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