[コメント] 栄光への脱出(1960/米)
キティというアメリカ人女性の存在は、お節介にも中東問題へ介入を続ける米国の暗喩なのか。レビューには腹が立った描写2点。[Video]
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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1. 「エクソダス」号の船上でのハンストから小さな子どもたちを引き上げさせるよう、ポール・ニューマン扮するケナンが命令するシーン。その時赤ん坊の母親が2人やってきて「この子たちは収容所以外の世界を知らない、死の危険があっても留まらせる」という内容のことを話す。
冗談ではない。何も分からない子どもに、自分の勝手なイデオロギーを押し付けるのか? 自分の理想が達成されるなら、子どもが死んでもいいのか? 自分さえよければ、子どもの将来を犠牲にしても構わないと言うのか? そんなのは「しつけ」と称して子どもを虐待する親と同じだ。そんな母親は、親と名乗る資格などない。
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2. ラスト近く、村に落ち着いたケナンたちを襲うアラブ人たち。どんな集団の中にも急進派はいるし、それ自体は理解できないでもない。しかし、そのアラブ人を後ろで操っていたのがドイツ人将校であるという設定がされている。
史実かどうかは知らないので、あくまで映画の描写としてコメントするが、オットー・プレミンジャーよ、それほどまでにドイツ人を悪者にしたいのか? ユダヤ系オーストリア人という出自としてはどうしてもこんな描写をせずにおれなかったのか? だったらこんな映画、アメリカでなくイスラエルで作ってみろ!
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