[コメント] 冷たい熱帯魚(2010/日)
何よりも、村田を演じるでんでんの怪演ぶりが際立つ。殺す時は異常にまくし立て、死体を解体する時は対照的にあっけらかんとした態度をとる姿は往年のホラーやサスペンス映画に登場する怪人物に負けてない。
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映画を見終った人むけのレビューです。
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契約金詐欺で金を騙し取り、用済みになると殺して解体処理して捨てる猟奇殺人鬼の夫婦に巻き込まれ翻弄される熱帯魚店の男のサスペンス映画。
埼玉で起きた愛犬家連続殺人事件をベースにしている。
何よりも、詐欺を働いて金を毟り取り、事が露見しそうになると当事者を毒殺して解体し完全に隠滅を図る狂気の男、村田を演じるでんでんの怪演ぶりが際立つ。殺す時は異常にまくし立て、死体を解体する時は対照的にあっけらかんとした態度をとる姿は往年のホラーやサスペンス映画に登場する怪人物に負けてない。
村田の妻の妙子役の黒沢あすかも艶やかな演技ぶりだけでなく、全裸で死体を解体したり、社本と死体や血まみれで格闘したりと演技に迷いが無く、見てて素晴らしかった。
後半までは村田によってどんどん悪の道へ引きずり込まれる社本の孤独な姿が描かれていたが、社本が村田を殺してからは、精神的にキレてしまい暴走する社本のアクティブな姿が描かれ、2時間以上ある作品ではあるが、全編、スピーディーに展開していくので不思議と長さを感じさせない。
最後も後味が悪いはずなのだが、演出が潔いのか逆に清々しさの方が際立った。
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