[コメント] スタンド・バイ・ミー(1986/米)
思い出=喪失
この映画はとても好きなのだが、一度しか観たことがない。観賞してから数年が経ち、今この映画に持っているのは眩しいという印象である。それはたぶん、この映画が「思い出」を扱っているからだ。思い出というものは眩しい。過ぎ去ったものは、それに二度と触れることができないから何もかもが懐かしいし美しい。辛かったことや痛かったこともやがて美化される。失うことによって。だからこの映画は眩しいのだと思う。
困るのは、こういうタイプの映画は再見するのにものすごく勇気がいることだ。作品そのものはいつまでも変わらないのに自分はどんどん変わっていく。見直して作品に幻滅するより、自分に幻滅するのが恐い。もう少し時間を置きたい。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。