[コメント] ゴーストライター(2011/仏=独=英)
スクリーンを吹き抜ける風の湿気や閉鎖空間の乾き、建て前の隙間に透ける本音の重大さ、そして、どんな種類の集団や組織にも必ず隠れた孤独が存在するということが伝われば、サスペンスにこけどしの大音響や過剰な非日常描写など必要ないことをこの映画は証明する。
不安は日常のなかに存在し、日常は世界へと連なっているということ。だから、不安は世界中に満ちあふれているのだというロマン・ポランスキーの体験的警告ともとれる、したたか且つ上品な良質サスペンス。
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