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[コメント] コンテイジョン(2011/米)

余りにも淡々と拡大してゆく被害。冷静過ぎるソダーバーグの視点が今回は食い足りなさになった。☆4.0点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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役者たちの演技は抜群。グウィネス=パルトロウの使われ方は酷いが、それを演り切る彼女には呆れる。問題の浮気相手は元々は描かれていた筈(?)だが、ばっさりとオミットされている。

映画とは所詮現実ではないが、ソダーバーグは毎回見事な纏め方をしてくれる。今回露骨に比喩的な使われ方をしたのはジュード=ロウだけで、もしもっと尺が与えられればロウ以外にもこの事件?を追うジャーナリストが出て来ただろうから、その点は少し残念である。

その他の登場人物たちはみな物語世界の中で見事に「生きてゆく」。問題は監督の視点で、余りに目線が冷徹なものだから、ケイト=ウィンスレットなどは寂しすぎた。俺としてはやはりこういう悲劇には人間の意志や情念を見せて欲しい(盛り上げて欲しい)と思ってしまう。浪花節か、日本人だね、俺も。だから『感染列島』なんぞを評価しちゃうんだなぁ…。

今回唯一気になったのは、最後で種明かしされるDAY1の真実。出所が料理長との握手との事だけど、どうして感染拡大がパルトロウからになるの? 料理は沢山のひとが食べていた筈で、料理長の周囲で爆発してもおかしくないだろ。それとパルトロウからの2次感染は手についたウィルスから? 彼女に感染成立して彼女自身が感染源となるには時間が無さ過ぎるよね。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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