[コメント] 裏切りのサーカス(2011/英=仏=独)
昔懐かしい諜報戦を硬質な手触りで描くタッチには見応えを感じるが、今更東西冷戦期を描くとなるとノスタルジーの味わいが入り込むのは仕方ないところか。シーンの割り付けが少々忙しく、展開がややわかりづらい。
おそらくジョン・ル・カレの原作は「もぐら」が誰であるのかを突き止めるサスペンスとミステリが主題になっているのだと想像するが、映画は案外そのあたりはあっさりと描き執着していない。むしろ、懇親パーティの回想シーンが何度も挿入されることに象徴されるように、職務共同体としての「サーカス」を情緒的に捉える視点が窺われる。
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