[コメント] ポテチ(2012/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まったく個人的な感想だけど、まず野球が好きなんです。ベースボールはあんまり好きじゃない。“野球”がいいんです。「野球ヒーロー」とか言われただけでグッとくる。 それに、そもそも原作が好きなんです。伊坂幸太郎で一番好きかもしれない。 原作は、ある漫画がモチーフとして出てきます。そのタイトルは書かれていないけど、双子の兄弟と幼馴染との恋愛模様を描いた高校野球の漫画。映画の主人公が住んでる「上杉コーポ」ってアパート名は、たぶんそこからきてるんでしょう。ウソみたいだろ。 あとねぇ、若葉さんこと木村文乃が好きなんすよ。まったく個人的な想いでごめんなさい。俺、生まれ変わったら木村文乃のスマホになりたいと思いながらdocomoのCM見てますよ。てか、俺のスマホが堀北真希ちゃんならいいのに。あ、俺、auだ。
私が「いろいろ分かっている人」と評する中村義洋は、今回も、その「分かっている人ぶり」を存分に発揮していると思うんですよね。
何と言っても、この作品を(上映時間も含めて)小品にしたこと。 この原作、短編ではあるのだが、同じ本に収録されている『フィッシュストーリー』より実は長い。設定自体も本当は重い。 がんばれば、ソコソコのそれなりの映画にできないことはなかったはずだ。いや、普通ならがんばっちゃうところだろう。 しかしこの話は、変にがんばっちゃうとそれなりのソコソコの映画にしかならない。 中村義洋はそれをちゃんと分かっている。
これは、ちょっと不思議な話(ちょっとしたファンタジー)であり、ちょっとした(ある意味妙な)爽やかさのある話であり、ちょっとしたエッセーみたいな話なのだ。 要するに「ちょっとした」話だからこそ、ちょっとした映画に仕上げるのが正解なんです。 中村義洋はよく分かっている。
(12.05.13 新宿ピカデリーにて鑑賞)
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