コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ポテチ(2012/日)

充実の68分。いろんなことが好きすぎて泣いた。好きすぎて頭のオカシイことを書いている。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まったく個人的な感想だけど、まず野球が好きなんです。ベースボールはあんまり好きじゃない。“野球”がいいんです。「野球ヒーロー」とか言われただけでグッとくる。 それに、そもそも原作が好きなんです。伊坂幸太郎で一番好きかもしれない。 原作は、ある漫画がモチーフとして出てきます。そのタイトルは書かれていないけど、双子の兄弟と幼馴染との恋愛模様を描いた高校野球の漫画。映画の主人公が住んでる「上杉コーポ」ってアパート名は、たぶんそこからきてるんでしょう。ウソみたいだろ。 あとねぇ、若葉さんこと木村文乃が好きなんすよ。まったく個人的な想いでごめんなさい。俺、生まれ変わったら木村文乃のスマホになりたいと思いながらdocomoのCM見てますよ。てか、俺のスマホが堀北真希ちゃんならいいのに。あ、俺、auだ。

私が「いろいろ分かっている人」と評する中村義洋は、今回も、その「分かっている人ぶり」を存分に発揮していると思うんですよね。

何と言っても、この作品を(上映時間も含めて)小品にしたこと。 この原作、短編ではあるのだが、同じ本に収録されている『フィッシュストーリー』より実は長い。設定自体も本当は重い。 がんばれば、ソコソコのそれなりの映画にできないことはなかったはずだ。いや、普通ならがんばっちゃうところだろう。 しかしこの話は、変にがんばっちゃうとそれなりのソコソコの映画にしかならない。 中村義洋はそれをちゃんと分かっている。

これは、ちょっと不思議な話(ちょっとしたファンタジー)であり、ちょっとした(ある意味妙な)爽やかさのある話であり、ちょっとしたエッセーみたいな話なのだ。 要するに「ちょっとした」話だからこそ、ちょっとした映画に仕上げるのが正解なんです。 中村義洋はよく分かっている。

(12.05.13 新宿ピカデリーにて鑑賞)

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] freetree

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。