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[コメント] オレンジと太陽(2010/英=豪)

こういう社会派映画って、評価が難しい。どうしても映画の作品の出来より、現実の事実に重きが置かれてしまうからだ。強制児童移住という行為が何故大英帝国で行われていたのか、、。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いろんな事由で子供を手放された子供たち(白人の子供)が、親には養子と言いながら、実は遠く離れたオーストラリアについ最近まで移住されていたという事実。そこでのきつい労働と虐待。戦時中の話ではない。つい1970年ごろまで行われていたという。

けれど映画では何故そういうことが行われていたのか、観客には教えてはくれない。イギリスでは周知のことだからかもしれないが、私には分らず、結局この疑問が最後まで残ってしまっている。累積13万人というからどう考えても秘密に出来ることではないだろう。これが続いていたということ自体不思議ではあるが、13万人の親から疑問が掲げられなかったことはもっと不可解である。

映画は老いてはいるものの筋肉隆々たるエミリー・ワトソンの奮闘ぶりを描いて魅せてはくれるがどうもすっきりしない。これは映画の演出以前の問題ではなかろうか、と思うのである。映画は最後まで一気に見られる出来は保っている。

(評価:★4)

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