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[コメント] 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望(2012/日)

相変わらずずさんな脚本と演出ではあるが、比較的マシだった映画版1作目の出来に近いものにはなったのではないかと思う。
Master

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭の唐揚げ屋シーン、ビールの誤発注エピソード、何となく入れてしまった鳥飼(小栗旬)、久世(香取慎吾)など、どうでもよくその場限りの設定・キャラクタが相当の分量を占める君塚良一の悪癖は相変わらずであり、やはりダメ映画であることは間違いない。

しかしながら、青島(織田裕二)と室井(柳葉敏郎)のストーリーにするという縛りをかけられたためか、それらが個別に自滅するだけですみ、この二人のバディムービーという領域には致命的な影響を辛うじて受けなくてすんでいるとは思う。

つまり、1作目およびテレビシリーズで評価されている部分が本作で改めて提示されることにより、ダメながらもこのシリーズの「良さ」がほんの少し匂う。その分、前2作ほどの酷評を免れる結果となったのではないか。

あと一つ、評価する点として、「何らかの理由」により出番を一切なくされていた雪乃(水野美紀)を共演シーン0ながらもスクリーンに引っ張り出したことをあげよう。最終作としての体裁を保つためには外せないピースを入れたことはとりあえず評価する。

最後に改めて言及するが、基本的に本作は杜撰である。それが隠れているとしたら、それは鑑賞者がテレビシリーズにそれなりに愛着があるという事ではないかと思う。本作でシリーズ全体との立ち位置がわかるという意味のみにおいて、意義がある作品と述べさせていただく。

(2012.9.8 シネプラザサントムーン)

(評価:★3)

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