個人的主観。

歴史的イメージとして策士として知られる石田三成にお馬鹿キャラから脱していない上地雄輔をキャスティングしていることが甚だ疑問。

確かに本作での三成は、何の武勲も得られずのぼうの引き立て役としての扱いではあるが、秀吉からの信任も厚く二万もの兵を率いる将としてこの配役は観る前からテンション↓であった。

農民・かぞう（中尾明慶）らが堤を壊したお陰で忍城本丸は水没を免れたわけだが、のぼう自身が命を落とせば外の農民が何とかしてくれると考えた（観客に思わせるだけの）理由が弱い。奇策として上手く機能していない気がした。

個人的にはのぼう役には堺雅人が適任とも思われたが、舞があるので止む無しと言ったところ。観終えた感想としては野村萬斎の「戦いまする」も意外といけるクチだった。

ただ観応えはあったし、役者の演技もキャラを立たせるややオーバーアクションな部分も含めて手抜きは全く感じられなかったので満足度は高くこの点数。

余談：忍城自体は枡形や多門櫓などを備えた近代の城とは言えないその形状が予想に反していた。