[コメント] レ・ミゼラブル(2012/英)
若干、今更という感じもしましたが、どうしても映画館で観ておくべき映画だと思ったので、遅ればせながら観ました。
映画としては長い方ですが、たったこれだけの長さに詰め込まれた物語の要素が多く、長く人々に愛される作品の底力を見せつけられた思いがしました。「再生」「贖罪」「愛」「善悪」「革命」「希望」といった、どれも単品で物語のテーマとなりうる要素の多くが詰め込まれ、異常なほど密度の高い展開でありながら一つの物語として成り立っているのは、原作もさることながら、脚本の力もすごいと思いました。長くて少々疲れるところもありますけど、全体としてはよくできた映画。
ミュージカル映画を観るのは久々でしたが、元がミュージカルとしてもあまりに有名すぎるので、何の違和感もなかったです。人生と時代を歌い上げるミュージカルの良さが、舞台を作り込める映画のよさとうまくマッチしていたと思います。ジャン・バルジャンの役を、ウルヴェリンのイメージが強いヒュー・ジャックマンと聞いた時はあんまりピンときませんでしたが、こちらも違和感なく見れました。ラッセル・クロウは少し違和感を感じましたが・・・。いや、良かったんですけど。
各役者さんの演技や歌もよく、特に印象に残ったのが、序盤でのアン・ハサウェイのソロでの「夢やぶれて」でした。彼女は、初期の『Princess Diaries』の可愛い役のイメージが強いですけど、あそこまで悲哀を出せる人だとは知らなかったので、驚きました。ブロードウェイに立ったこともある彼女の女優としての本領を見た気がします。
昔、ニューヨークに行った時にせっかくだからブロードウェイのミュージカルを観ようと思ったけど何を見たらよいのか解りませんでした。そんな時、人に「一度も観たことないなら、とりあえずはこれを観るのがよい」と薦められたのが「レ・ミゼラブル」でした。その時もすごくよかったとは思ったのですけど、ストーリーはほとんど忘れていたので、10年以上たった今回は、初めて観るかのように楽しむことができました。
「民衆の歌」は、かなり感染度の高い歌ですよね。なんだか頭の中でリフレインして離れない・・・。
2013年2月24日(日) TOHOシネマズ 上大岡
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